今回は大好きな伊藤潤二先生のホラー漫画『うずまき』をご紹介。
美しさと禍々しさが織りなすカオスな極上ホラーをぜひご賞味ください。
- 得体の知れない恐怖が好きな人
- 美しい主人公が好きな人
- 陰鬱とした不穏な街の描写が好きな人
【うずまき】ネタバレありでレビュー！美しさと恐怖が混在する極上ホラー漫画です
| 作者 | 伊藤潤二 |
| 出版社 | 小学館 |
| 掲載誌 | ビッグコミックスピリッツ |
| 連載期間 | 1998年〜1999年 |
| 単行本巻数 | 全3巻 |
女子高生の五島桐絵は、隣町の高校に通う斎藤秀一を駅に迎えに行く途中、路地に座り込んで壁をじっと見つめている秀一の父親を見つけた。彼は桐絵のあいさつにも気付かない様子で、壁にはりついたカタツムリの殻を見つめ続けていた…。新感覚ホラーの鬼才・伊藤潤二が描く、世にも不思議な恐怖の世界!!
引用：小学館eコミックストア
主人公の五島桐絵は呪われた土地・黒渦町に住む女子高生の周囲で頻発するようになるうずまきをモチーフにした禍々しい怪奇現象の数々。
うずまきに魅せられ自身の体をうずまき状にして死ぬ恋人の父親。
その死に様を目の当たりにしてうずまき状のものに恐怖を覚えるようになった母親は精神を病んで死亡。
火葬場から出る煙さえもうずまき状になって黒渦町の池に吸い込まれていく…。
といった具合にその奇怪な現象は全てうずまきが発端となり人々を恐怖の渦に落とし込んでいくホラー漫画です。
奇想天外な発想力と表現の凄み
やはり凡人にはこういった奇想天外な物語は思いつかないなぁという羨望を覚えました。
うずまきに魅せられる人を思い描くことはできたとしても、自らの体を骨バキバキに折ってうずまき状に変化させる倒錯者を凡人は想像できませんし、ましてや絵として具現化することなど不可能でしょう。
やはり伊藤潤二先生は天才っ…！！
しかも倒錯者の常軌を逸した表情がまたすごいんですわ。
目の当たりにしたことはありませんが、現実社会でもイってる人の表情ってこんな感じなんだろうなと思わせてくれる凄みが絵の中に込められていて、その現実感に恐怖を覚えてしまいます。
（あとそれを冷ややかな目で見ている人の困惑した表情も好き）
そして伊藤潤二先生を語る上で外せないのが、先生が描く女性キャラの美しさ。
こんな美人な主人公は類を見ませんね。
最高です！！
うずまきのアニメもすごく良かったよ！
関連ネタで、Netflix独占配信で『UZUMAKI: Animated TV Series』というアニメが放送されています。
モノクロのアニメなので、漫画がそのまま動いているようなアニメーションがなんだか新鮮で、漫画の表現とはまた一味違った恐怖を味わうことができてとても良かったです。
漫画とは若干構成が違ったりしますが、そんなことは気にならないほどのクオリティと伊藤イズムを感じることができて良作なので、『UZUMAKI: Animated TV Series』も良かったら是非ご覧ください。
【うずまき】ネタバレありでレビュー！美しさと恐怖が混在する極上ホラー漫画です、の〆
ということで今回は大好きなホラー漫画『うずまき』をご紹介させていただきました。
伊藤潤二先生の天才っぷりを遺憾なく堪能できる極上のホラー漫画ですので、気になっていたかたは是非読んでみてください。
