まず最初にお断りしておきたいのですが、この漫画の事件現場及び被害者の遺体状況は割と直接的な表現で描かれていてゴア要素が強めなので、それなりにグロ耐性がある方でないとキツいかもしれません。
ネタバレありでレビューします。
- サスペンス系漫画が好きな人
- 刑事モノが好きな人
- スリル満点なストーリー展開が好きな人
【ミュージアム】ネタバレありでレビュー!極上のサイコ・サスペンス!
作者 | 巴亮介 |
出版社 | 講談社 |
掲載誌 | 週刊ヤングマガジン |
連載期間 | 2013年〜2014年 |
単行本巻数 | 全3巻 上巻・下巻(完本) |
犯人の動機はありがちな、勝手に正義感を燃やして自分勝手に対象を裁いていくタイプのテンプレ野郎です。
何かを司ってる気になってる勘違い野郎のお手本みたいな奴で、本人としては世直しのつもりかもしれませんが、犯罪に至るまでの行動原理に正当性は皆無だし、しかも出自や生い立ちはどちらかと言えば裕福な家庭出身で何不自由なく生きてきたボンボンなので、家庭環境などのバックボーンがヤバすぎてねじれちゃった系ではなく、ナチュラルボーンで生粋のヤベェ奴ってのが更に嫌悪感を煽ってきて極上の胸糞。
登場人物が半分くらい胸糞
で、被害者も被害者でなかなかのクズ揃いなので、犯人に正当性はないにせよ手放しで同情できないのが更に胸糞だし、拉致られる主人公刑事の妻も心無い残酷な捨て台詞を吐いて家出した挙句犯人にご子息共々拉致られるっていう、もうなんなのコイツら!
奥さんの気持ちもわからんでもないが、家族や市民のために命かけて頑張ってるご主人に対してその言葉はキツいぜ…。
サイコ・サスペンス刑事漫画としては良作です!
しかし登場キャラの胸糞具合と作品の面白さは比例していないのでご安心を。
漫画としてはしっかりとした無骨な刑事ドラマを展開してくれるので、猟奇殺人系のサスペンスが好きな人には超オススメです。
私が思うGOODポイントはズバリ、しっかり絶望感を味わえるところです。
胸焼け間違いなしの超絶グロ展開
妻と息子が拉致られた後、それを追う主人公は犯人に捕まり謎の部屋に監禁されます。
部屋の隅には異様な雰囲気の壊れ方をした不気味に佇む2体のマネキンは、まるで妻と息子を模したように着飾られていた。
唯一の出入り口は硬く閉ざされ、扉の脇にはパスワードを入力するモニター。
そしてパズル。
マネキンの頭上を横断する壊れたパイプから定期的に供給される飲み物とハンバーガー。
監視しているであろう犯人に怒号を飛ばしながら脱出を試みるも、頑丈な扉は硬く閉ざされ激しい体当たりにもピクリともしない。
成す術なく犯人に付き合うことにした主人公は、渋々パズルと向き合い少しずつピースを繋げていく。
少しずつ繋がったパズルピースが朧げに浮かび上がらせたものは、いつか見た、クレヨンで息子が描いた拙い家族の絵。
だがしかしその絵に主人公の姿はなく、変わりに浮かんだのはアルファベット3文字。
E
A
T
青ざめる主人公。
果たして、その単語が意味する信じ難い衝撃の真実とは…。
【ミュージアム】ネタバレありでレビュー!極上のサイコ・サスペンス!の〆
と、今回はこんな感じで、目を覆いたくなるようなドス黒いしっかりとした絶望感を味合わせてくれるサイコ・サスペンス漫画の『ミュージアム』をご紹介させていただきました。
超絶グロい胸焼け必至の3文字の意味はぜひ漫画で味わっていただきたいと思います。
冒頭にも注意書きしましたが、グロ耐性がない方にはかなりハードな内容になってますので、読みたい方はその点ご留意いただけますと幸いです。